モドル
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死ねばいいのに。

(部屋に居る蜘蛛へ)
 
 
いや、なんかね、居るんですよね。 蜘蛛。
此処の所ずっと硝子戸開けっぱなしで居たからか、入って来たらしく。
 
 
最初に見つけたのは夜中だったので、

「夜の蜘蛛は親でも殺せ」

と言う言に乗っ取って、ぶっ潰してやろうと思ったのですが、
とろくさい私はまんまと蜘蛛に逃げられました。
 
 
その次に見つけたのは午前に近い昼間だったので、

「朝の蜘蛛は仇でも逃がせ」

と言う言に乗っ取って、無視して置きました。
迷信に忠実。
 
 
どちらにしても、うちの部屋には蜘蛛の食料になりそうなものが少ないので、結局あの蜘蛛は死ぬしか無い訳で。
それなら、巣を張ったり子供を産まれたりする前に殺して置いた方が私の為なんですが。

なんかですね、この、出典も謎で、しかも科学的根拠の無さそうな訳の解らない言には逆らえないんですよね、なんとなく。
「親でも殺せ」ですよ。
普通、親なんて殺せません。 殺そうとも思いません。 恐いですね。

と言うか、親が蜘蛛だと言う時点でもう嫌です。
もし本当に親が蜘蛛だったら私は躊躇わずに潰します。 恐いですね。
 
 
いやでも、夜に見た時に結局は殺していないので破って仕舞っている訳なんですが。
まぁ、別にいいです。